「見えにくい・押しにくい」を前提にする
年齢を重ねると、多くの方に共通して起きることがあります。細かい文字が読みにくい/薄い色が見えにくい/指先で小さなボタンを押しにくい——これは特別なことではなく、誰にでも順番に訪れる変化です。
作る側は、パソコンの大きな画面で若い目で確認します。だから「自分に見えている=お客様にも見えている」とは限らない。ここを出発点にするだけで、直すべき場所は自然に見えてきます。
①文字は大きく、色は濃く
いちばん効くのがこれです。本文はスマホで16px以上、色は白背景なら濃いグレー〜黒。おしゃれに見せようと薄いグレーにすると、年配の方にはほとんど読めません。
「小さめの字のほうが上品」という感覚は、作り手側の思い込みであることが多いもの。詳しくはホームページの文字、読みやすいですか?フォント・大きさ・行間の基本5つもご覧ください。
②ボタンは大きく、間隔をあける
スマホは指で押します。小さなリンクが上下にぎゅっと並んでいると、隣を押してしまい、そこで諦めてしまう方がいます。
- 押す場所は指の腹くらいの大きさに……文字リンクより、はっきりしたボタンのほうが確実です。
- ボタン同士の間隔をあける……誤タップは「使いにくいサイト」という印象に直結します。
- 電話番号はタップで発信できるように……番号を覚えて電話アプリに打ち直す、という手間をなくします。年配のお客様ほど「まず電話」が多いので効果的です。
スマホでの見え方全般はホームページのスマホ対応、なぜ必要?今すぐできる確認方法と5つのチェックポイントでも解説しています。
③色だけに頼らない
「重要なところは赤文字にしておけば伝わる」——実は、色の見え方には個人差があります。加齢で色の区別がつきにくくなる方もいれば、生まれつき特定の色の組み合わせが見分けにくい方もいます(日本では男性の20人に1人程度といわれます)。
- 大事な部分は色+太字、または色+囲みで示す。
- リンクは下線を付けて「押せる場所」と分かるようにする。
- 「赤いボタンを押してください」ではなく「お申し込みボタンを押してください」と書く。
配色そのものの考え方はホームページの色、どう決める?印象を左右する配色の考え方と5つのコツをどうぞ。
④カタカナ語をやさしい言葉に
「エントリー」「オンライン予約はこちら」「アクセス」。作る側には当たり前でも、読む人が一瞬でも迷えば、そこで手が止まります。
- エントリー → お申し込み
- アクセス → 地図・行き方
- お問い合わせフォーム → メールでのご相談
言い換えるだけで、若い方にとっても分かりやすくなります。文章の作り方はホームページの文章、何を書けばいい?伝わる言葉の5つのコツ、メニューの言葉選びはホームページのメニュー、どう決める?迷わせないナビゲーションの基本5つが参考になります。
⑤画像には「説明文」を入れる
目が不自由な方は、読み上げソフトでホームページを聞いています。写真に説明文(代替テキスト)が入っていないと、そこは無言のまま飛ばされます。「店内の様子」「施術のイメージ」と一言入っているだけで、伝わり方がまったく違います。
この説明文は、通信が遅くて画像が出ないときの代わりの文字にもなり、検索エンジンが写真の内容を理解する手がかりにもなります。誰のためにもなる、地味ですが確かな一手間です。
法律の話も、少しだけ
2024年4月から、民間の事業者にも「合理的配慮の提供」が義務づけられました。これは「困っている方から申し出があったとき、できる範囲で対応する」という趣旨のものです。
よくある誤解ですが、ホームページを特定の基準に適合させることが、そのまま法律上の義務になったわけではありません。ただ、日ごろから見やすく作っておくことは望ましい取り組みとされています。詳しい要件は内閣府やデジタル庁など公的機関の最新情報をご確認ください(当社は法律の専門家ではありません)。
SKY JET DESIGN & WEB では、本文16px・行間1.7・読みやすいゴシック体を標準の作り方にしています。スマホ対応も標準プランに含まれるので、追加費用なく「見やすい状態」から始められます。「今のサイトが、年配のお客様に読みやすいか見てほしい」というご相談だけでも歓迎です。