全員に向けると、誰にも届かない
「幅広いお客様に対応します」「あらゆるご要望にお応えします」。間違ってはいないのに、読んでも何も残らない——この状態が、いちばんもったいないのです。
お客様が探しているのは「私のための場所かどうか」です。「自分のことだ」と思えた瞬間に、はじめて読む気になります。だから、宛先を決める必要があります。
①いちばん良かったお客様を1人思い出す
頭の中で考えるより、実際にいた人から始めるのが早いです。
- また来てほしいと思った方……気持ちよく仕事ができて、感謝もしてもらえた。
- 紹介してくれた方……その人が満足した理由に、自社の強みが隠れています。
- 1人でいい……何人も挙げると、また「どなたでも」に戻ってしまいます。
その人がどんなきっかけで来て、何に困っていて、何が決め手になったか。思い出せる範囲で構いません。
②年齢や性別より「困りごと」で決める
「40代女性」だけでは、ほとんど手がかりになりません。同じ40代でも、悩みが違えば探す言葉も違います。
- ×「30〜50代の男性」
- ○「親から引き継いだ会社を、そろそろ自分の代の形に変えたい人」
- ○「業者に頼みたいけれど、いくらかかるか分からなくて踏み出せない人」
困りごとで決めると、そのまま書く内容が決まります。年齢はあとから付いてくる情報です。もちろん、実際の読み手に高齢の方が多いなら、見せ方の配慮は別途必要です(高齢のお客様にも見やすいホームページとは?シニア世代に届く5つの工夫)。
③その人が使う言葉に書き直す
決めたら、いまのサイトの文章を「その人なら何と言うか」で見直します。
- 業界用語をやめる……お客様は、その言葉で検索していません。
- 会社目線をやめる……「弊社は◯◯に注力しております」より「◯◯でお困りの方へ」。
- 最初の画面に宛名を置く……ここが一番効きます(ホームページの「ファーストビュー」とは?最初の画面で伝えるべき3つのこと)。
言葉の選び方はホームページの文章、何を書けばいい?伝わる言葉の5つのコツとホームページのキャッチコピー、どう作る?伝わる一言を生み出す5つのコツもあわせてどうぞ。
④絞ると仕事が減る、は本当か
ここがいちばん心配なところだと思います。結論から言うと、減りません。理由は2つあります。
- 断り書きではないから……「◯◯でお困りの方へ」と書いても、それ以外の人が来てはいけない、という意味にはなりません。お客様は勝手に「自分も当てはまるかも」と読み替えます。
- 選ばれ方が変わるから……「なんとなく安そう」ではなく「ここは分かってくれそう」で選ばれるようになります。価格勝負から抜けられます。
それでも不安なら、トップページだけ絞って、他のページは広く受ける形にもできます。全部を絞る必要はありません。
⑤決めたことを1枚にまとめる
頭の中にあるだけだと、必ずブレます。紙1枚にまとめて、関わる人全員で共有してください。
- 誰に……「◯◯で困っている人」
- 何を……「うちが提供できること」
- なぜうちか……「他社が言っていない事実」(同業のホームページ、どこを見る?参考にしていい所と、真似してはいけない所)
この3行があると、写真選びも、載せるページも、迷わなくなります。制作会社に渡す資料としても、これ以上のものはありません。
迷ったときの確認方法
できあがった文章を、思い出したそのお客様に読んでもらうつもりで、声に出して読んでみてください。
- 「うん、そうそう」と言ってもらえそうか……ここが合格ラインです。
- 誰にでも言えることばかりでないか……そうなら、まだ絞れていません。
- 実際に聞いてみる……常連さんに見せて感想をもらうのが、いちばん確実です(「お客様の声」はどう集める?ホームページに載せる効果と5つのコツ)。
SKY JET DESIGN & WEB では、制作前のヒアリングで「誰に向けたサイトか」を一緒に言葉にするところから始めます。ここが決まっていると、写真も文章もページ構成も迷いません。コーポレートサイトは総額385,000円(税込)・制作期間1〜2ヶ月、公開後の月額保守プランは15,000円〜(税込)。「誰に向けるかが、まだ決まっていない」という段階のご相談こそ歓迎です。